パーパス

心に北極星を 足元に勇気を

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このサイトは、さまざまな社会課題をマーケティングの力で解決することを目指しています。

社会課題とはSDGsに代表されるような貧困、飢餓、児童労働などの社会に横たわる大きな溝、分断に関するもの。あるいは気候変動、水不足、海洋プラスチック問題などの環境に関するものなど、多岐にわたります。

一方でマーケティングとは、日本マーケティング協会によれば「企業および他の組織がグローバルな視野に立ち、顧客との相互理解を得ながら、公正な競争を通じて行う市場創造のための総合的活動」であり、学問としてのマーケティングの世界での大家であるコトラーによれば「ニーズに応えて利益を上げること」どぁり、いうなれば市場を創るということになるでしょうか。

基本的に社会課題というものは、これまでの市場原理では取り残されがちな、あまり顧みられてこなかった領域にこそ存在するものといえると思います。

貧困問題などはその最たるもので、貧しい人たちは購買力がないから、その市場はとても小さい、だから貧困地域には満足な仕事がなく、その地域では子供でも労働力とみなされて学校に行くこともなく働かされることが多くなり、教育を満足に受けられないからよい仕事も得られないというループにはまってしまう。

この貧困のループを断ち切るには、一時的な経済援助だけではだめで、地域住民が経済的に自立できるような仕組みづくりが必要になります。

画像:https://www.his-discover.com/bangladesh/tour/dhaka/grameen-bank/

グラミン銀行によるマイクロクレジットは、この仕組みづくりに関して大きな成果を上げたといわれている有名な事例です。

グラミン銀行は無償の援助ではなく、マイクロクレジットと呼ばれる無担保の、比較的低金利な少額のローンを設計し、当時飢饉が発生していたバングラデシュの農村で広めました。この仕組みにより、借り手は多額のローンに苦しめられることなく経済的に自立することができるようになったといわれています。

少額ローンとはいえ経済的に安定していない地域でのローン事業は貸し倒れリスクも高く、また借り手の負担を考えれば当然高い金利を設定するわけにもいかないので、通常の市場原理からするとこのような事業はうまみがないので、グラミン銀行ができる前は、誰もそのようなことを実行しようとは考えませんでした。

では、なぜグラミン銀行にはできたのか? それは目的が違うからです。少額融資という新しい市場を創るやり方(HOW)を、利益ではなく、貧困問題の解消という目的(WHY)のために行ったからです。

市場を創るということは、そこにお金が流れ込み、仕事が生まれ、人が集まるということです。つまりマーケティングの考え方や経験というスキルセットが存分に活かせる領域です。

そして現代型の社会課題解決は、一時的な経済援助ではなく、継続的な市場づくりにシフトしつつあります。

私たちは、社会課題を解決する、世の中を今よりも良くするという目的(北極星)を持って、足元(スタンス)を固め、研鑽していく人たちの力に少しでもなれれば、という思いで運営しています。

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